「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」語り

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「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」が3月27日の放送をもって最終話を迎えました。とはいえ第2期の放送が決定しており、第一部が完結、といった感じですが。

ここで、予てより考えていた「鉄血のオルフェンズ」語りをしたいと思います。当初は総評をする予定でしたがなんだか自分でおこがましく感じたので「筆者が感じた事」に特化して書いていきたいと思います。

1.取捨選択のバランスが絶妙

ありとあらゆる創作において「新しい要素しかない作品」を作ることは不可能なわけで、いかにして従来作品を踏襲しつつ、オリジナルの要素を付加して新規な作品を作り上げられるかが作り手の技量と呼べます。

35年以上続いたガンダムシリーズの新作を作るにおいて「従来シリーズの踏襲」と「新規な要素の付加」をバランスよく配分し、かつ破綻のないストーリーを作ること、がどれだけ難しいかは従来のガンダムシリーズを観ていれば容易に想像できることでしょう。

筆者が「鉄血のオルフェンズ」という作品の中でもっとも感じたのがこの「取捨選択のバランスが絶妙」ということです。日本古来の「守破離」の精神に通ずるものがあります。

従来の要素

  • ・少年達の行動の裏で展開する大人達の政治劇
  • ・白兵戦を主体とした迫力ある戦闘シーン

新しい要素(他作品から輸入した要素アリ)

  • ・とにかくブレない主人公((cf.キラ・ヤマト、バナージ・リンクス))
  • ・戦時下を描いていない(2期は戦争になるだろうけど)

従来から少しだけ捻った要素

  • ・理想主義と現実主義のハイブリット型ヒロイン
  • ・史上初?((作品単体で見ればシャア・アズナブルはZガンダムで主人公サイドについている))主人公達と敵対しない仮面キャラ

「鉄血のオルフェンズ」はこれらの要素をバランスよく組み合わせた上で目立った破綻もなく寄り道ナシにシナリオをくみ上げている点が非常に素晴らしい。クランク二尉が主人公の三日月に射殺されるエピソードを描いた第3話まで視聴した時点で半ば確信しつつも「最終話を見るまでは語るまい」と思っていましたが

ストーリーテリングに関してはシリーズ最高傑作クラスと呼んでもよいでしょう。

2.「価値観のすり合わせ」というモチーフ

「鉄血のオルフェンズ」の見所は登場人物同士の「価値観のすり合わせ」にあると思います。全25話の中で幾度となく登場するモチーフです。三日月とクーデリア、オルガと名瀬、クーデリアとマクマード、クーデリアとフミタン、オルガとビスケット、オルガとメリビット、シノとヤマギ、マクマードとノブリス、他にもあると思いますが本当にしつこいくらい要所要所で登場するモチーフです。

己の価値観に固執する者は排除される運命にある

一方で、クランク、カルタ、アインといった、「価値観のすり合わせ」を放棄し、己の価値観に固執したまま鉄華団に戦いを挑んだ者は悉く三日月に殺されています。「鉄血のオルフェンズ」の世界の中では「己の価値観に固執し、暴力をもって他者にそれを押し付けるようとする人物」はより大きな暴力(言わずもがな三日月とバルバトス)により殺される運命にあるのでしょう。

なお、他にも三日月が葬ったネームドキャラの中にはブルワーズ戦でコクピットに突き立てられて死亡したクダル・カデルがいますが、クダルの場合は単なる障害物として排除されたという趣が強いです。

ブルワーズ戦は昭弘と昌弘の兄弟にスポットライトが当たったエピソードであり、昌弘もまた「血の繋がりこそが家族」という価値観に囚われたが故に命を落としたといえます。

フミタンとビスケットは残念ながら命を落としてしまいましたが作中で「他者と折り合うことができた者」は大体が生き残っています。メリビットもかなり危なかったですが「もう、何も言えない…」の一言で救済されるに至りました。

3.お腹いっぱいなところに2期の告知

少々褒めすぎたので良くなかった点を述べましょうか。

作品のスケール的には1クールでも放送できた内容だと思われます。2期で描かれるであろうマクギリスの顛末は残ったもう1クールで放送できたと思います。作品には問題なかったのに商業的な事情でミソが付いてしまいました。ただし、シノ、ラフタ、アジーの3人は「2期決定補正」で生き残った可能性が高いので3人のファンは喜ぶべきでしょう。

あとは2期さえ面白く作ってくれれば文句はないのですが、ガンダムシリーズではダブルオーが2期から勧善懲悪モノにシフトしてしまったという悪印象が残っているので心配です。

もっとも、期待も大いにしており、主人公の三日月がマンセー感漂う感じで1期が終わってしまったので、2期でどう三日月を壊してくれるのかとても楽しみにしています。今は期待して待ちましょう。

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